第9回研修会(グロッサルト研修会:2017.9.16―19, ハイデルベルク)
ハイデルベルクでの5回目の開催となった第9回研修会は、二期生(2名)・五期生(1名)・六期生(2名)に、オブザーバー参加者3名と世話人2名、それにドイツ人オブザーバー2名を交えて開催されました。合計12名の職種は医師5名、カウンセラー4名、看護師1名、鍼灸師1名、大学教員1名、居住地は関東4名、近畿3名、九州3名、ドイツ2名でした。講師はR. グロッサルト=マティチェク氏、通訳はT. ヴィンシャーマン氏でした。
今回は、比較的少人数であったことから、まず面接セッションに十分な時間をとることができ、2日間に渡って行われた面接も複数ありました。そして、討論や質疑応答はこれまで以上に深いレベルに踏み込んだものとなりました。そのうえで、新たに3名が新制度トレーナーG級の要件であるグロッサルト氏による認定を受けることができました。
参加者の感想より
- トレーナーにまず必要とされるのは特別なスキルではなく、むしろクライアント一人一人にしっかり寄り添い、共同作業の中で、一緒に中核的な問題を探していく姿勢なのであって、これがあれば時間はかかっても解決法を探し出すことができるかもしれないと思えた。
- 今回の研修を通して、オートノミートレーニングに対する知識や理解が不足していたことに気づかされたが、同時に積極的にクライアントに当たっていくことへの意欲も高まった。さらに、改めて自分自身と向き合い、自分のオートノミー性を高めることこそが、良いトレーナーへの最も確実な一歩になると感じた。
- とても充実した時間を過ごし、貴重な学びがたくさん得られた。とりわけグロッサルト氏のセッションやスーパーバイズを直接見ること、自身がクライアントやトレーナーを体験することを通して、クライアントが何を求めているのかを共感的に理解しながら、クライアントのオートノミー性を信じ、尊重することの大切さや意味を学べたように思う。そして、クライアントのオートノミーを信じ、尊重し続けるには、トレーナー自身に高いオートノミー性が求められるように感じた。
- 不完全なままセッションをまとめてしまおうとしたところ、グロッサルト氏に不十分さを指摘された。しかしそのおかげで最後までやる覚悟が固まり、翌日のセッションでは粘り強くやることができた。オートノミートレーニングはメソッド集ではないため、トレーナーの総合的な力が本当に試されると実感した。仮説の提示が必要なため、知的な力量も重要だが、相手から話を引き出す人間力も求められると感じた。
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